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イーグレット・オフィス

野生動物の保護と管理
野生動物の生態調査・研究 野生動物の行動をより的確に捉えるためには、その生態を長期にわたって調査研究する必要があります。 イーグレット・オフィスには、猛禽類をはじめとしたさまざまな野生動物の生態に精通したスタッフが常駐し 続きを読む…


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野生動物の生態調査・研究 野生動物の行動をより的確に捉えるためには、その生態を長期にわたって調査研究する必要があります。 イーグレット・オフィスには、猛禽類をはじめとしたさまざまな野生動物の生態に精通したスタッフが常駐し 続きを読む…
「第11回伊吹山のイヌワシ観察会」を2025年7月13日(日)に開催します。
カッコウの爽やかに響き渡る鳴き声を聞きながら、イヌワシペアを探索し観察します。
小さな子ジカを連れて歩く母子ジカを観察しやすい時期です。またツキノワグマが度々出現しているので観察できる期待大です。
天候によってはかなり寒くなりますので防寒は十分に準備してお越しください。
多くの皆様の参加をお待ちしています。
第11回伊吹山イヌワシ観察会案内
イヌワシ観察会案内
参加申込書
参加申込書(Excel)
参加申込書(PDF)
伊吹山文化資料館で、イヌワシ幼鳥の剥製と記念撮影
今回の観察会は前回と全く同じような天気になった。
雨は朝まででほぼ止んだが伊吹山は山麓まで霧に包まれている。朝からドライブウェイで上がるのは諦めて、伊吹山文化資料館へ。
伊吹山で巣立って1ヶ月も経たないうちに衰弱して拾われた後、死んでしまった幼鳥の剥製を見学。何回見ても素晴らしい生き生きとした剥製だ。
その横で流している僕が撮影した「伊吹山にイヌワシが舞う」という15分のビデオを、今回はみんなが揃って見た。ビデオには、剥製になった幼鳥が元気に飛び回っている時の姿が収録されている。
レクチャールームに移り、僕が係わった40年前のイヌワシや猛禽類の映画作りやテレビの番組作りについての話をした。自主制作映画「イヌワシ風の砦」とテレビ番組木曜スペシャル「我ら誇り高き鷲と鷹」だ。
現在とは比べ物にならないような機材や設備で、よくここまで撮影したものだといつも思う。当時のカメラマンのプロ魂の集大成だ。
木スペでは、僕はコーディネーターとして撮影対象の巣を探し、撮影場所を案内した。クマタカの巣は3カ月の間に8ペアの巣を探し、サシバは4月に渡来後すぐに幾つかの営巣地を見つけ、トビの巣は1日で15巣を発見した。
たくさんの巣があっても、相手の猛禽に警戒されることなく撮影ができる、地形に恵まれた巣場所はほんのわずかなのだ。
資料館での話を終えたが、伊吹山の天候は好転しただろうか?窓を開けて伊吹山の方向を見るが、霧に包まれて伊吹山は見えない。河川沿いの平野部へミサゴを観察に行くと伝えて、とりあえず昼食とした。
霧の中でも伊吹山へ上がりたいという意見もちらほら聞かれる。
バスに乗り込んで、皆さんの意見を聞く。ミサゴ観察希望が10人、伊吹山へは9人とほぼ半々だ。
バスから外を見ると空が少し明るくなって一部に青空が見える。伊吹山の霧も5合目以上に上がっている。最終判断を僕に委ねてもらった。わずかな時間でも観察地点から視界が利くようになればイヌワシが出てきてくれる可能性は高い。伊吹山へ向かうことに決定した。
先行したスタッフから観察地点は霧と猛烈な風の中だと連絡があり、視界が晴れるまでかろうじて視界がある5合目駐車場で観察することにした。
雨混じりの強風の中、間も無くクマタカが飛行するのを観察できた。
雨は上がったが7合目まで覆っている霧は晴れる気配はない。イワツバメとトビがここまで上がってきて飛び回っている。1頭の雌ジカが駐車場の近くに現れた。我々を気にすることなく徐々に近づいてくる。目の前まで来て悠々と草を食べている。ドライブウェイにいる人間は安全だと安心しきっている。
アオバトが飛行し、ホトトギスやキビタキ、サンショウクイが鳴いている。
しかし、観察地点の霧は晴れることはなかった。5合目からの観察は高標高部の霧に阻まれ、イヌワシを発見することはできなかった。
16時で観察は終了した。
イヌワシの発見はなかったが、クマタカの第一発見者である南さんに今回の「ファーストディスカバリー賞」が決定した。
賞品はアフリカからの「ホロホロチョウの羽毛がデザインされたコーヒーカップとソーサーのセット」でした。
次回観察会は7月13日です。
参加案内を今週中にアップします。
資料館の博物学者の高橋順之さんに今回も一言いただきました
40年前の映像の話
バスで伊吹山ドライブウェイを走る
5合目駐車場から観察
双眼鏡の使い方を説明する
近くに現れた雌のニホンジカ
シカと記念撮影
「ファーストディスカバリー賞」
雨が多い日本では観察会の天候は毎回心配だ。5月25日の観察会の日は、1週間前の天気予報では雨マーク。前線を伴った低気圧が近づいている。雨の状況を一喜一憂しながら、毎日何度も天気予報をチェックする。
観察会の朝には、低気圧と前線は通り過ぎるが、一時的な冬型気圧配置で寒気が入ってくる。山の天気の回復は遅れそうだ。
観察会の朝、8時前には雨は上がった。少しづつ空が明るくなってきた。全員が揃った9時には平野部では青空が見えるようになった。伊吹山はまだ霧に覆われているが、昼頃には霧は上がるかもしれない。
生き生きとしたイヌワシ幼鳥の剥製
伊吹山文化資料館の博物学者、高橋順之さん
伊吹山のイヌワシとアフリカの動物の話
霧が上がるのを待ちながら、伊吹山文化資料館で生き生きとしたイヌワシ幼鳥の剥製見学と伊吹山のイヌワシとアフリカの動物の話をした後、11時頃から伊吹山に向かう。霧は8合目あたりまで上がった。
観察地点はまだ霧の中だ。霧と強風の中で晴れるのを待つが霧は上がらない。
13:20、観察地点を霧より下の5合目付近の駐車場に変更した。霧の中から脱出して気持ちも晴れやかになる。
バスで観察場所へ向かう
伊吹山の8合目まで霧は上がった
観察地点は濃い霧の中
山頂駐車場の様子
視界が開けて観察開始。霧は7〜8合あたりを上下しながら伊吹山を覆っている。こちらから見える伊吹山南面は強い吹き下ろしの風が吹いていて、イヌワシにとっては飛行しづらい状況だ。それでもイヌワシが現れるのを皆で待ち続けた。
5合目付近から観察開始
イヌワシは出現しなかった。野生動物相手だから毎回見られるとは限らないが、非常に残念。イヌワシを十分満足に観察できるのは何回かに1回程度であるかもしれない。その日は大当たりの幸運の日だ。
次回に期待したい。
次回観察会は6月15日です。
多くの方の参加をお持ちしています。
「第10回伊吹山のイヌワシ観察会」を2025年6月15日(日)に開催します。
ニホンジカの出産シーズンは終盤となりますが、子ジカを探して行動するイヌワシペアを観察します。
小さな子ジカを連れて歩く母子ジカを観察しやすい時期です。またツキノワグマが度々出現しているので観察できる期待大です。
天候によってはかなり寒くなりますので防寒は十分に準備してお越しください。
多くの皆様の参加をお待ちしています。
第10回伊吹山イヌワシ観察会案内
イヌワシ観察会案内
参加申込書
参加申込書(Excel)
参加申込書(PDF)
巣には雛も親ワシもいない。
繁殖は育雛中に失敗した
前回雛を確認したのは5月1日だ。撮影機材などを持たずに身軽に巣の見えるところまで行った。遠くてモヤモヤして雛が1羽なのか2羽なのかはっきりわからない。少なくとも1羽が動いているのがわかる。
やがて母ワシが給餌を開始して、雛は獲物の肉片を受け取っている。順調に育っている様子だった。
5月15日、繁殖状況を確認に行くと巣には何もいないように見える。巣までは遠いのと枝葉がかかっているので見えづらい。親ワシがいれば見えるはずだがいない。枝葉の向こうに白っぽいものが一部見えるが動く様子はない。
白っぽいものが動き出すのを期待して夕方まで待ったが動くことはなかった。親ワシたちも巣に出入りすることや近くを飛行することさえなかった。
繁殖は失敗している。
この2週間の間に何らかの原因で雛は死んでしまった。獲物が捕れなかったのだろうか、それともクマに巣を襲われたということもあるかもしれない。
せめて繁殖失敗の原因を知りたいが、もう知ることはできない。
今年も若ワシの飛行する姿が見られると信じていただけに非常に残念だ。
両親ワシは元気に飛行している姿を観察できた。
来年は繁殖成功することを祈る。
明日の「ダーウィンが来た!」は、琵琶湖のカワウがテーマです。
全国で人との軋轢が起きていることで知られるカワウですが、カワウの言い分にも耳を傾けてみようというコンセプトで制作されました。
撮影には、たくさんのカワウ研究者が協力し、イーグレット・オフィスも協力しました。ぜひご覧ください。
2025年5月11日(日)
午後7:30〜午後8:00
ダーウィンが来た!
「波乱万丈!水中の名ハンター カワウ」 https://www.nhk.jp/p/darwin/ts/8M52YNKXZ4/episode/te/4MMKNRM4JZ/
本日、5月10日(土)、米原市主催のイベントにおいて、須藤一成が「伊吹山の動物」と題してミニ講演をおこないます。
他にも音楽ステージや月茶会など、楽しい企画がいっぱいです。
入場無料・予約不要。ぜひお越しください。
ティピの自然教室(森の方舟)
12:00-12:40
「伊吹山の植物」高橋滝治郎さん
13:00-13:40
「伊吹山の生き物」須康一成
14:00-14:40
「コンポストで土づくり!」ウエノチシンさん
2025年5月10日11:00〜16:00
伊吹薬草の里文化エンター・芝生広場
伊吹山植生復元プロジェクトイベント
「I am earth~伊吹山の未来を考えることは、地球の未来を考えること~」
https://www.city.maibara.lg.jp/mtibuki/syokusei_project/22194.html
「第9回伊吹山イヌワシ観察会」にたくさんの参加申し込みをいただきありがとうございます。
あと数名で定員となります。定員になりましたら受付は終了します。
次回以降の開催予定は以下の通りです。日程の変更や開催の中止などがあるかもしれません。開催の案内を約1ヶ月前にイーグレットのブログ等に出しますので、参加希望の方はそちらから申し込んでください。
2025年6月以降の開催予定日:6/15、7/13、8/17、9/23、10/19、11/3
今年2回目の巣の観察をした時、雛は孵化後2週間程度だった。順調に生育している。
巣の観察はイヌワシに警戒されないようにかなり遠くからなので、今回もボヤボヤでモヤモヤの映像でお届けします。
この日、2羽の雛がいるのを確認できた。1番目の雛と2番目の雛はかなり大きさが違う。2番目の雛は小さく母ワシが給餌する時に僅かに頭部が見えるだけだった。それでも1番目の雛が満腹になってから何度も給餌を受けた。
母ワシが巣から出た後、父ワシが巣に入った。雛を抱こうとしているのだが、どのように対応していいか分からずに戸惑っている。かなり時間をかけてようやく1番目の雛が懐に入った。2番目の雛は左端から動かない。このままでは保温されない。
母ワシが戻り、父ワシは巣から出た。母ワシもやはり2番雛を構うことはしない。巣の中央で1番目の雛を懐に入れて保温している。2番目の雛はかなり衰弱しているのかもしれない。
4月27日は伊吹山ドライブウェイ沿いから観察した。雄ワシは何度も出現して巣で待つ雛と母ワシのために獲物を探しているが、今日は獲物にはありつけなかった。
少し暖かくなった昼過ぎには、母ワシも巣から出て父ワシと一緒に飛行しているのが観察できた。
母ワシの出現が暖かくなった時間帯だけだったので、育雛は順調と推測した。
翌28日に巣の確認に行ったのだが、アプローチが長いので重い機材を背負って時間がかかってしまう。予想より早く雨が降り出した。白く霞んで遠方は見えなくなった。今日の確認は諦めてずぶ濡れになって帰路を急いだ。
伊吹山から北方を望む。
北の山々はまだ雪に覆われている。右奥が白山
「第9回伊吹山のイヌワシ観察会」を2025年5月25日(日)に開催します。
2024年に巣立った幼鳥サーナは、今年2月に伊吹山を離れて独り立ちしました。
その後イヌワシペアは巣造りから産卵、孵化へと順調に繁殖を続けています。観察会の時には雛は生後45日くらいになっています。ちょうどニホンジカの出産シーズンで子ジカが獲物となることが多い時期です。
親ワシが獲物を運ぶ姿が観察できればと期待しています。
この冬は雪が多かったので、まだところどころに雪が残っています。観察会の時には雪も消えていると思いますが、天候によってはかなり寒くなりますので防寒は十分に準備してお越しください。
多くの皆様の参加をお待ちしています。
第9回伊吹山イヌワシ観察会案内
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